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牛好きな曽根雅弘のブログ。ほとんど牛のおはなしです。

DWP$とTPIの比較

TPI、LPI、NTP、NM$、DWP$と総合指数が乱立する中どれを参考にするべきか迷いますよね?僕も迷っていますが今回はDWP$とTPIを比較してみようと思います。

 

まずはおさらいTPIの重み付け↓↓

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TPIの重み付け

 DWP$の重み付け↓↓

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USDAのプレゼン資料より引用

※US=乳房項目、BWC=体重項目、FLC=脚項目、DPR=娘牛妊娠率、CCR=経産牛受胎率、HCR=育成牛受胎率、CA$=分娩能力、PL=生産寿命、LIV=生存能力、SCS=体細胞、MAST=乳房炎、METR=子宮炎、DA=四変、RETP=後産停滞、KETO=ケトーシス、MFEV=低カルシウム血症、Lameness=跛行、Calf LIV=子牛の生存能力、Calf RESP=子牛の呼吸器系疾患 Calf scours=子牛の下痢

 

おさらいしたところで2019年4月に公開されたTPI検定♂TOP100・TPIヤング♂TOP200とDWP$検定♂TOP100・DWP$ヤング♂TOP200を比較してそれぞれの総合指数があがるにつれどの形質が改良されるかイメージ出来るようにグラフにしてみました↓↓

 

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TPI検定・ヤング♂の形質項目を相関行列で比較して相関係数を表示しました。

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DWP$検定・ヤング♂の形質項目を相関行列で比較し相関係数を表示しました。

あくまでも2019年4月時点のTPI・DWP$の♂評価で作成しただけのグラフです。もちろん♂それぞれの特徴があるので必ずしも上位の牛を使えばよいという事ではありませんがイメージとしてTPIとDWP$の違いがつかめた?のかなと思います。

2019年4月♀ゲノム評価TOP100(DWP$)④

今回は乳生産量の改良についてです。最近は乳量の改良に関しては熱心ではないようですね・・・というか乳量の改良については完成した!後は飼養管理で潜在能力を引き出してあげてねっという事なのでしょうか?

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NM$

ではまたまた♀牛のゲノム検査結果2019年4月のDWP$TOP100位を月齢ごとに見ていきましょう。↓↓

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2019年4月♀牛DWP$TOP100(MILK)

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MILK

注意点としては決して牧場の経営戦略として個体乳量を求めないという事ではなく、遺伝の改良で重要視しているのは健康・管理形質で繁殖よくて疾病少なくて体細胞も少ない状態で牛を長持ちさせる機能的な長命連産を目指す!→生涯乳量増と個体販売増を狙っているのかなっと感じています。※精液選定でMILKがー評価の♂を選ぶという意味ではないです。

 

 

 

 

 

2019年4月♀ゲノム評価TOP100(DWP$)③

以前ブログに書いたBWCですが、NM$でもDWP$でもBWCの数値は低い方が良いよね!という評価です。

↓↓2019年4月に出された♂TPIの検定100位以内・ヤング200以内のBWCの数値

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2019年4月♂TPI 検定100位以内・ヤング200以内のBWC

中型の牛さんを増やそう!!という意気込みが感じられる結果になりましたね。次は実際に♀牛のゲノム解析DWP$100位の月齢ごとのBWCをみてどのように改良されているかおってみましょう。

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♀牛のDWP$TOP100のBWC

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BWC

見事に牛が中型化していっていますね。とても良い傾向だと思います。

ただ、最近BWCには気を付けた方が良いのでは?という点を見つけました。BWCの計算式をおさらいです↓↓

BWC=高さ+強さ+深さ+尻の幅ー鋭角性

BWCの値は低いのに高さの数値が+2.5という牛もいます。そういった場合鋭角性の数値が+2.5というふうにBWC自体は+-で数値が低くなっています。この場合どう考えたらよいのでしょうね?高さの数値は健康・管理形質にとても影響してくると思うのですが・・・

2019年4月♀ゲノム評価TOP100(DWP$)②

今回は世代間の改良スピードを見てみようと思います。

24カ月齢以上・6-24カ月齢・6カ月齢未満の♀牛でのDWP$をグラフにしてみました。

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♀牛のDWP$

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世代ごとのDWP$平均値と中央値

 同じ牧場ではありませんしそれぞれの月齢でどれだけのサンプル数があるのか分かりませんが毎月確か5万頭くらいゲノム検査してたと思うので改良スピードをイメージとしてはつかめると思います。

2019年4月♀ゲノム評価TOP100(DWP$)①

2019年4月にHOLSTEIN USAのHPで公開された雌牛のゲノム評価を見てお父さんは誰が人気なのか、24カ月齢以上♀(1位DWP$1224~100位DWP$1030)。6-24カ月齢♀(1位DWP$1365~100位DWP$1127)。6カ月齢以下♀(1位DWP$1369~100位DWP$1155)。とそれぞれ調べてグラフにしてみました。

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24カ月齢以上

人気順でフラズルト、プロフィット、ロウディー

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6-24カ月齢

圧倒的にフラズルト

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6カ月齢以下

人気順で614HO14085(フラズルトの息子)、フラズルト!

ということでフラズルトさんモテモテですね。

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7HO12788(フラズルト)

DWP$1160!NM$957!すごいですね。分娩難易度が少し高めなのが気になります。

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ソリューション(614HO14085)フラズルトの息子

 

手作りの哺育牛舎⑥

哺育牛舎を手作りするメリットとデメリットを考えてみました。

※メリット

  • コストが1/4に抑えれた!お金は浮きましたね。
  • 哺育牛舎に対する知識がついた!換気や防寒はもちろんですが大工仕事の知識がつきました。
  • チームワークが生まれる!みんなでワイワイと一つのものを完成させるのは楽しいです。
  • 自分たちで作った物は大切に使う!そりゃそうですよね。

※デメリット

  • 防寒がうまくいかず(隙間風など)陽圧換気がいかしきれない。
  • 経営者が大工仕事に時間を取られすぎるのはあまり良くない。(牛の仕事を任せておける社員さんがいれば別ですが)
  • 倒壊の危険性があるので建物の設計はきちんとする(今回はいつもお世話になっているプロの方に作って頂きましたし相談しながら立てたので絶対に安全というお墨付きがありました)
  • 怪我には気を付けましょう。

※まとめ

ここまで哺育牛舎を手作りした話をしてきて言うのもなんですが、基本的には大掛かりなものはプロに任せた方が良いと思います(倒壊の危険性が一番の理由かな)。

経営者が大工仕事に時間を取られるのもよろしくないので、餅は餅屋でアウトソーシングした方が結果元は取れると思います。

ただ、社員さんなどおられる場合はたまにはみんなで看板など?つくると連帯感が生まれ楽しいかもしれません。

※おまけ

以前親牛を搾乳していた牛舎を改造して子牛や育成を入れる場合があると思いますがキング式牛舎の場合換気が難しそうです。

 

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A牧場インバーターつき換気扇。空気を外に出しています。

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B牧場換気扇、空気を外に出しています。

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B牧場換気扇、空気を外に出しています。

どちらの牧場も自ら設置されたそうです。

PPTVのスプレッドシートも応用できるかもしれませんね。

手作りの哺育牛舎⑤

換気と保温の両立について

子牛の敵温域は13-25度なので気温が10度以下だと寒冷ストレスを受けてしまいます。なのでチョッキ着せてヒーターいれて扉を閉めて!としてしまうわけです。でもそうすると空気がよどんで空気中の細菌数が増えてしまいます。なので保温を怠っても換気を怠っても子牛の呼吸器病へ繋がってしまうという事だと思います。

 

換気と保温を両立させる手段の一つとしての陽圧換気ということですね(最近ではプロペラのようなシーリングファンを使ったり哺育舎の上部から換気扇で外へ向けて空気を出すなど陽圧換気とは異なった換気方法もあるようです)。

 

図1は、空気中の細菌数(横軸)が増加することによって呼吸器病の発生率(縦軸)が増加することを表しています。また、敷料のふかふか度合い(保温性)を三段階に分け同じ空気中の細菌数であれば保温性が上がるほど呼吸器病の発生率が下がっていることを示しています。→つまり今回の手作りの哺育牛舎は換気は問題ないが防寒対策が必要という事になりますね。

図1

 ※敷料のふかふかスコア1:子牛が横たわると足が敷料の上に見える2:足が部分的に見える3:見えない(つまり1→3と保温性が高まる)

f:id:kuinige777-8286:20190330212745p:plain保温性高い(スコア3)+子牛どうしの仕切りありf:id:kuinige777-8286:20190330212936p:plain保温性高い(スコア3)+仕切り無しf:id:kuinige777-8286:20190330213038p:plain保温性中(スコア2)+仕切りありf:id:kuinige777-8286:20190330213149p:plain保温性中(スコア2)+仕切り無しf:id:kuinige777-8286:20190330213259p:plain保温性小(スコア1)+仕切りありf:id:kuinige777-8286:20190330213348p:plain保温性小(スコア1)+仕切り無し

 

https://www.journalofdairyscience.org/article/S0022-0302(06)72445-6/fulltext