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牛好きな曽根雅弘のブログ。ほとんど牛のおはなしです。

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

四変発症牛と健康牛で乳成分を比較してみた

頭数も15頭と少ないですし、四変を発症した分娩後日数によっても違いが出てくるかもしれませんが今回は単純に分娩後日数50日以内に四変になった牛と健康牛で一乳期の乳成分を比較してみました。 図1:乳量 図2:乳脂率 図3:乳蛋白質率 図4:MUN 図5:体細胞

牧場ごとで乳成分(乳脂率・乳蛋白質率・MUN)を比較してみた

B牧場は決して周産期病が多い牧場ではないので泌乳初期のエネルギー充足とMUNのコントロールを気を付けるともっと楽に牛が飼えそうです。 図1図2図3はある2つの牧場の乳成分を一年間の乳検データを用いて比較してみました。 A牧場→妊娠率22%、年間牛群平均…

乳中ケトン体濃度(乳中BHB)

分娩後日数30日以内の乳中BHBについて調べてみました。 データ数が少ないので注意が必要ですが、乳脂率が5%以上の牛あるいはF/P比が1.4以上の牛であっても乳中BHBが0.13mmol/L以上にならない場合もあるという事です。 図1図2はある牧場の分娩後日数30日以内…

産次と乳成分

産次と乳成分の関係を調べてみました。 産次と乳脂率 産次が進むにつれて体重や乳量も増えるため分娩後の体脂肪動員のリスクが増える、乳量が少なく体蓄積の低い初産牛の分娩後乳脂率が高い傾向になるのは分娩時の環境変化やダメージによる乾物摂取量不足の…

分娩後日数と乳成分

分娩後日数と乳成分の関係をざっくり調べてみました。 分娩後日数と乳脂率 体脂肪動員やアシドーシスのリスクが高い分娩後の乳脂率はばらつく傾向があり、分娩後30日以内に乳脂率5%を超えるような牛はその後急激に乳脂率が低下してしまう傾向にあります。分…

北海道市町村別→人口比(牛の頭数)

北海道に牛は約135万頭いるのに対し北海道の人口は約538万人ですが市町村別にみると人より牛の方が多い市町村も存在します。 図1図2:牛の頭数を人口で割ってみて人より牛の多い市町村がどれだけあるのか調べてみました。市町村別牛の頭数は家畜改良センター…

北海道→市町村別牛の頭数(2017年9月)

家畜改良センターのデータによると北海道の牛の総数は1349105頭でホルスタイン種が1005566頭、黒毛和種が180783頭だそうで(2017年9月時点)、北海道の牛の約75%がホルスタイン種です。 図1図2:は家畜改良センターHPからデータをもらい市町村別飼養頭数(北海道…

都府県のホルスタイン飼養頭数

家畜改良センターのデータによると全国のホルスタイン飼養頭数は♂♀合わせて1621187頭(2019年5月31日時点)だそうでその内北海道は1012828頭と約63%をしめています。 図1図2:は家畜改良センターのデータから都府県のホルスタイン♂♀飼養頭数をグラフしてみまし…

牛乳等の年間1人当たり消費量の推移

JミルクHPから乳製品の年間一人当たり消費量のデータを頂きグラフにしてみました。 寝る前のホットミルクを習慣にしていますが寝つきが良くなりとてもオススメです。 図1:牛乳等の年間1人当たり消費量の推移(1985年~2017年) http://www.j-milk.jp/gyokai/dat…

バイパスリジン

ルーメンバイパスリジン製剤は、ルーメン内微生物によって利用されないように加工された添加剤のことですが、どれだけルーメンでの利用を免れるかの評価はin situやin vitroなどの試験によって多く行われているようです。しかし、バイパスリジン製剤をTMRに…

THIとMUN

THI

もう7月だというのに十勝はまだそこまで気温は高くなく夜中は涼しいくらいです。今回はTHIの話をしようと思いますが、THIというと繁殖・乳量や疾病との関係が真っ先に浮かんできますがTHIが高くなるとMUNにも影響するそうです。 図1に示したグラフは、J Dair…

初産分娩月齢④

まとめ 今回言いたかったのは初産分娩月齢を21-22カ月齢にしようという事ではなくそれぞれの牧場にあった初産分娩月齢を検討してみましょうという事です。 ↓↓メリットとデメリットをまとめてみました。 今回のA・B・C牧場では、3産以上の平均乳量に対しての…

初産分娩月齢③

↓↓3つの牧場で初産分娩月齢ごとの死産率を出してみました。←やはり初産分娩月齢を早めることで一番心配なのが死産や難産への影響かなと思います。たとえ死産率が低くくても初産分娩時体重が足りていない場合、難産などによる母子へのダメージに注意が必要だ…