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牛好きな曽根雅弘のブログ。ほとんど牛のおはなしです。

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

発酵性炭水化物④

今度は、TMRAとBでルーメン㏗が5.8以下になる時間を比較してみました。図1と図2はNDSで一日の内ルーメン㏗5.8以下になる時間を予測したものです。 図1、AのTMR。4.74時間 図2、BのTMR。5.20時間 ルーメン㏗5.8以下になる予測時間は、PeNDFやルーメン発酵性デ…

発酵性炭水化物③

前回AとB二つのTMRを作りました。Corn Ground Steam Rolled 34 ldの7時間培養でのデンプン消化率だけを変えたTMRですね。Aが46(%Starch)Bが67(%Starch)の圧ペントウモロコシをそれぞれ使用したのですが今回は、AのTMRとBのTMRでTTSD(総消化管デンプン消化率)…

発酵性炭水化物②

ルーメンでの発酵スピードは穀物によって違います。小麦→大麦→エンバク→トウモロコシ→ソルガムの順で発酵スピードが遅くなります。また、同じトウモロコシでも蒸気圧ペン・粉砕コーンなど加工方法によっても違ってきます。さらに粉砕コーンにもFine(微粉砕)~…

発酵性炭水化物①

炭水化物とくにデンプンはルーメンでの発酵性が重要かも!ってことは分かってきた感じがしますがでは実際に設計するにはどの程度が良いの?というガイドラインが必要ですね。今日はそれです。 図1で示した表は、WCDS Advances in Dairy Technology 2011での…

とうもろこし⑤

トウモロコシの種類 Dent(デントコーン):軟質デンプンは内層にあり(頂部は露出している)硬質デンプンは外層にある。主に飼料用 Flint(フリントコーン):軟質デンプンは内装にあり(外部に露出しない)硬質デンプンは外層にある(デントコーンの圧ペンよりルーメ…

とうもろこし④

ルーメンでのデンプン消化率が悪いと下部消化管に流入するデンプンが増えるので大腸性アシドーシスの危険性が増えたり、腸で分解されたデンプンのほとんどがPDV(門脈に流入する血管が走る内臓)で脂肪組織に使われるためエネルギー効率が悪くなる。 [デンプン…

とうもろこし③

トウモロコシの成熟度の変化で消化率がなぜ変わるのかを調べてみました。 図1~図3に示したグラフは、J Dairy Sci85(11),2002に掲載された論文から引用しています。この論文では、⽶国産デントコーン14種類(ハーフミルクライン(黄熟期)、ブラックレイヤー(完…

とうもろこし②

トウモロコシ種子の胚乳は、柔らかい粉状胚乳とガラス化した硬い角質胚乳の二種類あるらしい。 Floury endosperm=柔らかい粉状胚乳:デントコーンの場合、粉状胚乳と角質胚乳は同程度の割合で存在する。 Vitreous endosperm=ガラス化した硬い角質胚乳:粉状…

とうもろこし①

トウモロコシの種子は主に、果皮・胚芽と胚乳の3つで構成されており胚乳にデンプンが多く含まれています。 胚乳のデンプンはタンパク質によってカプセル状に覆われていて、トウモロコシ胚乳のタンパク質はアルブミン・グロブリン・グルテリン・プロラミンの…