バイパスリジン
ルーメンバイパスリジン製剤は、ルーメン内微生物によって利用されないように加工された添加剤のことですが、どれだけルーメンでの利用を免れるかの評価はin situやin vitroなどの試験によって多く行われているようです。しかし、バイパスリジン製剤をTMRに混ぜて放置しておくだけもTMR中へリジンが漏出するみたいで(バイパスリジンの主原料はとても水に溶けやすい)ルーメンバイパス率だけでなくTMR中での安定性の評価も必要そうです。
図1図2に示したグラフは、J Dairy Sci Vol.99:1242-1246,2016に掲載された論文から作成しています。図1ではバイパスリジン製剤(6製品)を乾物45%DMのTMRに混ぜて放置し経過時間ごとのTMR中へのリジン漏出率を評価しています。
図2ではバイパスリジン製剤(6製品)をTMRに混合してからin situ(ルーメン培養)試験を経過時間ごとに評価したものです(図1とは別の独立した試験)。
製品によってこれだけ違うとはびっくりですね!料金だけでなくこのような試験結果も考慮する必要がありそうです。
(https://www.journalofdairyscience.org/article/S0022-0302(15)00852-8/fulltext)