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牛好きな曽根雅弘のブログ。ほとんど牛のおはなしです。

産次数と乳糖率

下の図は、初産と二産・三産・四産以上の牛で分娩後の経過日数によって乳糖率がどのように変化するか示してみました。(ある牧場の一年間乳検データを参照)

 

初産→n=567 平均値=4.626%

二産→n=412 平均値=4.531%

三産→n=483 平均値=4.541%

四産以上→n=329 平均値=4.51%

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分娩後日数と乳糖率

分娩後の経過日数によって乳糖率がどのような動きを見せるかある2つの牧場で比較してみました。

 

乳糖率のモニターはエネルギー充足を見るのに重要で特に泌乳前期の乳糖率は疾病や繁殖との関係性があるようです。

 

バルクで最低でも4.5%は欲しいところです。

 

A牧場一年間の乳糖率→平均値4.56%、SD±0.2  ※妊娠率22%

B牧場一年間の乳糖率→平均値4.47%、SD±0.22 ※妊娠率18%

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種牛の出身地(授精所)

2019年8月にHOLSTEIN USAのHPで公開されたTPI♂Proven(検済)TOP100・TPI♂YoungTOP200・DWP♂Proven(検済)TOP100・DWP♂YpoungTOP100から種牛を各メーカー(授精所)に振り分けて頭数を調べてグラフにしてみました↓↓

 

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BWC再び

中型の牛を目指すための形質の一つとしてBWC(体重項目)を注目していますが「BWC=高さ+強さ+深さ+尻の幅-鋭角性」という単純な計算式でもとめられただけの数値なので指標として用いるには注意が必要だと思います。

 

図1ではGENEXのアプリで各♂の形質を調べたものを掲載したのですが、実際にBWCの計算式である「BWC = (.23 x Stature) + (.72 x Strength) + (.08 x Body Depth) + (.17 X Rump Width) - (.47 x Dairy Form)」に当てはめて求めるとジェイク(BWC=-0.238)、パワーポールP(BWC=-0.1149)、ゴールドウィン(BWC=-0.4968)になりBody Size Comp(体重項目)の数値と一致しています。

※Body Size Comp=BWC

 

ここで注目してもらいたいのはジェイク・パワーポールP・ゴールドウィンはBWCがマイナスですが高さのプラス分を鋭角性のプラスで打消しているのが分かると思います。余りにも高さがある牛や余りにも鋭角的な牛は健康管理形質の考え方からは外れると思うのでやはりBWCの数値だけを見るのではなく体型形質も確認することが大切かなと個人的には思います。

 

以上のことから中型の牛に改良したいのであれば図1の♂の中ではケイン・モデスティーという事になりそうです。

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図1:BWC

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図2:BWC

 

♀ゲノム成績TOP100(DWP$)の2019年4月と2019年8月を比較してみた

HOLSTEIN USAホームページのデータを使用してグラフを作成してみました。

 

ほんとかよってくらいの改良スピードですね!!健康管理形質が重視されているのでどんどん牛は飼いやすくなっていっているという事なのかな⁉

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DWP$Female201904-201908