全国生乳生産量②
単位根検定を行い定常過程のデータであることが分かったのでそのまま使おうと思います↓↓
## Warning in adf.test(production1): p-value smaller than printed p-value
##
## Augmented Dickey-Fuller Test
##
## data: production1
## Dickey-Fuller = -8.5513, Lag order = 5, p-value = 0.01
## alternative hypothesis: stationary
自己相関・偏自己相関のプロット[横軸にLag(時間のラグ)縦軸にACF(自己相関係数)、横軸にLag(時間のラグ)縦軸にPACF(偏自己相関係数)]↓↓
自己相関関数とは、過去の自分自身との相関をみるもので、過去のどの時点のデータと現在時点のデータの関係が強いかを確認できます。上のグラフを見るとちょうど一年前の同じ月の相関が高くなっているのがわかります。(青色の点線は信頼区間なので越えてないと相関があるとは言えないようです)
偏自己相関関数とは、一年前との間にあるデータの影響を排除して純粋に一年前との相関をみていくために行うものだそうです。
念のためデータが自己相関を持っているかを確認するLjung-Box検定を行った結果、すべてのラグの自己相関が0であるとは言えないことが示されました↓↓
##
## Box-Ljung test
##
## data: production1
## X-squared = 114.7, df = 1, p-value < 2.2e-16
残渣の自己相関検定の結果p=0.1019と自己相関を持たない可能性が示されさらにグラフをみても残渣が縦軸の0に対して均一に分散している・ヒストグラムも正規分布しているように見えることから大きな問題はなさそうです↓↓
##
## Ljung-Box test
##
## data: Residuals from ARIMA(1,0,0)(2,1,2)[12] with drift
## Q* = 25.905, df = 18, p-value = 0.1019
##
## Model df: 6. Total lags used: 24
最後にR言語による時系列予測とクロスバリデーション法による評価 | Logics of Blue
の記事を参考に2021年まで予測してみました↓↓
予測してみましたっといっても[パーフェクトR]などを読みながらやってみただけでauto.arimaを使ってARMAだとかARIMAだとか勝手に選んでくれて・・・と何となくは分かった気になったのですがまだ僕では難しかったですね。なので間違っている可能性大です。
そもそもデータのみの予測なので政治や気候などなどその他の要因により影響されてしまうので単純に予測はできないだろうと思うので注意が必要です。
全国生乳生産量①
e-statの牛乳乳製品統計調査-生乳生産量累年統計(昭和60年~平成29年)データを用いてグラフを作成してみました↓↓
1995年くらいをピークに年々減り続けているのがわかります。
次にe-statの牛乳乳製品統計調査-生乳生産量累年統計(昭和60年~平成29年)から2000年以降の月毎データを抜き出して分析してみようかと思います。使用したデータです↓↓
## Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct
## 2000 724697 687853 747614 733790 760070 720501 707154 693159 669305 692400
## 2001 705638 646820 724951 711978 734088 701201 691599 686151 664055 683546
## 2002 706882 650563 731324 715418 741700 713192 710338 696311 673115 690935
## 2003 705775 649570 728113 714815 740464 712413 719626 701178 671832 693331
## 2004 703213 665489 719682 705273 742259 716061 710900 693139 664875 677202
## 2005 692090 637266 714823 700181 726870 700622 707643 691797 670918 688053
## 2006 699978 642422 709260 698501 723294 690081 687272 668797 649537 662447
## 2007 680050 626787 698065 683630 709361 675415 676967 657892 638119 658123
## 2008 680826 643549 697357 683554 710401 675854 669052 653875 629011 649796
## 2009 675361 618514 690937 675059 701781 669022 667776 652484 631996 646136
## 2010 664035 609724 682030 661280 685780 663355 660604 631764 606407 623215
## 2011 641597 591584 633456 628955 661829 628574 623805 614553 594495 619843
## 2012 645750 614082 666347 649408 671328 642043 644196 629807 603740 627633
## 2013 644050 594620 664447 650222 671097 638207 632103 607577 593120 608496
## 2014 626346 572501 643041 626765 650323 618811 617828 600000 583464 598138
## 2015 623753 572758 641984 625011 648952 624650 628725 608496 592876 603330
## 2016 627189 595311 644087 630407 653358 626344 631311 610407 585529 600456
## 2017 614927 566474 633944 616303 644976 614343 610166 600537 580703 600676
## Nov Dec
## 2000 665534 695201
## 2001 659340 691121
## 2002 663064 692438
## 2003 666475 696481
## 2004 650407 680451
## 2005 664477 690475
## 2006 638160 667763
## 2007 635059 667949
## 2008 627310 661445
## 2009 625712 655635
## 2010 600140 632122
## 2011 602420 633198
## 2012 604448 631636
## 2013 587766 616556
## 2014 583790 613257
## 2015 588506 620193
## 2016 579383 609935
## 2017 582570 610904
2000年からの月毎データをプロットしてみました↓↓
上記のデータを理解しやすいように分解してプロット(成分分解)↓↓
2段目のtrend(トレンド)から全国生乳生産量は長期的に減少傾向にあり、年々生産量が減っていっていることが分かるのでトレンドのあるデータだと判断できそうです。また、3段目のseasonal(周期成分)を見ると12カ月ごとに規則性のある変動を繰り返しており、季節変動のあるデータだと判断できそうです。
季節変動のありそうなデータなのでもう少し詳しく見るため月次データをプロットしてみようと思います↓↓
見事に毎年同じ動きをしていますね!分娩の偏りや暑熱ストレスの影響なのかもしれません。
水分③
↓↓NDSの環境設定(気温・湿度)を下の表のように変更して水のサブモデルがどのように変化するのか見てみました。体重720kg・乳量38kg
A | B | C | D | E | F | |
気温(℃) | 0 | 10 | 20 | 25 | 30 | 35 |
湿度(%) | 60 | 60 | 60 | 60 | 60 | 70 |
夜の気温(℃) | 0 | 10 | 15 | 20 | 25 | 30 |
Water intake(水の摂取)
- 気温や湿度が上昇してもRation Water Intake (RWI)(飼料の水分)やMetabolic Water (MWI)(栄養成分の代謝酸化によって生成される水分)の数値は動かずにDrinking Water Intake (FWI)(飲水量)の数値のみ変化した
Water Turnover Output – WTO(水のアウトプット)
-
Urine water(尿の水分)・Fecal water(糞の水分)・Milk water(生乳の水分)・Passive water loss(受動的な水の損失)の数値は動かずにThermoregulatory water loss(体温調節による損失)の数値のみ変化した
水分②
NDS 水のサブモデル
基本的にNRC2001の計算式を用いているらしい
Water intake(水の摂取)
- Drinking Water Intake (FWI)(飲水量)+Ration Water Intake (RWI)(飼料の水分)+Metabolic Water (MWI)(栄養成分の代謝酸化によって生成される水分)=Total Water Intake (TWI)(水の総摂取量)
水のアウトプット(Water Turnover Output – WTO)
- Urine water(尿の水分)
- Fecal water(糞の水分)
- Milk water(生乳の水分)
- Respiratory-Cutaneous water (RCW)(呼吸と皮膚から蒸散する水分)
Respiratory-Cutaneous water (RCW)→2つの要素で構成されている
- Passive water loss(受動的な水の損失)は呼吸による損失+皮膚からの蒸散による損失
- Thermoregulatory water loss(体温調節による損失)はパンティングと発汗によって大きくなる。発汗は暑熱ストレス下で蒸散による水分損失の中心部分を構成している
Milk-free water balance (MFWB)
- 生乳を除く水分→代謝回転による水のアウトプット(WTO)から生乳の水分(Milk water)を引いた残りの部分
-
Drinking Water Intake(飲水量)はMFWBの少なくとも90%をカバーしないといけない
↓↓NDS水のサブモデル(体重720kg、乳量38kg、気温35℃、湿度70%)
水分①
乳牛にとって最も重要な栄養素は水!!---乳牛は56-81%は水でできている
水の役割
- 養分や他の成分が細胞へ出入りするための輸送
- 栄養素の消化や代謝
- 老廃物(尿や糞、呼吸)や過剰な熱(発汗)の体外への排出
- 体内の体液やイオンバランスの適切な維持
- 発育する胎子を取り巻く液状環境の付与などなど…
つまり生命活動のほぼ全てにおいて水が必要とされる!! よって体の水分を20%失うことは致命的。
水分摂取(3つの供給源)
- 飲水
- 飼料に含まれた水の摂取
- 体内での栄養素代謝によって生産された水
体からの水分の損失(泌乳牛の場合)
- 乳生産での損失→日乳量33㎏の場合26-34%
- 尿排泄での損失→15-21%
- 糞の排泄による損失→30-35%
- 汗・唾液および蒸散による損失→18%
↑↑(NRC2001より)
乳糖率と乳成分
ある牧場の一年間の乳検データを用いて乳糖率とその他の乳成分との関係を調べてみました。
## MILK FAT PRO SCC
## Min. : 3.60 Min. :2.32 Min. :2.360 Min. : 4.0
## 1st Qu.:28.60 1st Qu.:3.52 1st Qu.:3.130 1st Qu.: 23.0
## Median :34.30 Median :3.87 Median :3.380 Median : 45.0
## Mean :35.13 Mean :3.94 Mean :3.392 Mean : 189.0
## 3rd Qu.:41.60 3rd Qu.:4.31 3rd Qu.:3.630 3rd Qu.: 111.5
## Max. :67.70 Max. :8.10 Max. :4.760 Max. :10418.0
## MUN LAC
## Min. : 1.00 Min. :2.990
## 1st Qu.: 9.50 1st Qu.:4.400
## Median :11.60 Median :4.540
## Mean :11.96 Mean :4.515
## 3rd Qu.:14.30 3rd Qu.:4.660
## Max. :25.30 Max. :5.140