初産分娩月齢①
初産分娩月齢が24ヶ月齢を超える経営的なメリットは少ないと思いますが、初産分娩月齢21~22ヶ月齢を安全に達成するには、初産分娩時体重のモニターが必要で、目標は成熟時体重の85%以上(最低でも83%)なので日本では牛が大きくなってきていることもあり最低でも600kg以上欲しいなと感じています→600kg以上の分娩時体重を21~22カ月齢で到達するには高度な哺育・育成技術が要求されると思います。
初産分娩時体重によってその牧場にあった初産分娩月齢の目標が決まってくるのではないかと思いますがなかなか牛の体重測定を行える牧場は少ないのではと思います。今回は、初産の泌乳曲線を初産分娩月齢ごとにモニターする事により初産分娩月齢が適正だったかを考えてみようと思います。
図1はProgressive dairymanの記事に掲載されたもので21ヶ月分娩(緑の線)と22ヶ月分娩(黄の線)は、23カ月分娩以降に比べ泌乳曲線に差が出ています。(22カ月分娩の泌乳曲線は泌乳後期で落ち込んでいます)←目標とする初産分娩月齢に対し初産分娩時体重が適正でない可能性がある。
図2はまた別の牛群で、図1の牛群とは違い初産分娩月齢ごとの泌乳曲線に違いがなさそうです。←目標とする初産分娩月齢に対し初産分娩時体重が適正である可能性が高い。
↓↓実際に3つの牛群で初産分娩月齢ごとの泌乳曲線をモニターしてみました。
※牧場にとって最適な初産分娩月齢は泌乳曲線のモニターだけでなく死産率や繁殖などほかの項目も含めた総合的な判断が必要です。